Poo-tee-weet?(プーティーウィッ?)

ビジネス書などに関する紹介・感想をメインに記事を書いています。経営、組織論、テクノロジー、マーケティング。

Random Thoughts 2024 Feb

近況

2月何をしていたでしょう・・。東京に2回ほど行きましたが、外国人観光客が多いとひしひしと感じました。こちら松本では家に籠もっているのもありますが、郊外では外国人をそこまで見かけないので。。円安の影響でインバウンド観光客が多いことはいいことなのか、悪いことなのか。ここに来てオーバーツーリズムについても国内でも言及されるようになったなぁと思います。

 

2月末に群馬県太田市あたりにいきまして、ジャパンスネークセンターに訪れました。夏場は盛り上がっているみたいですが、この時期は換算としていて若干廃墟感があり背筋がゾクゾクしました・・w

 

観た映画:ヨルゴス・ランティモス監督

1−2月くらいに公開されていた、「哀れなるものたち」を結局劇場で見ることはできなかったので、Amazon Prime/Netfilxでヨルゴス・ランティモス監督の『女王のお気に入り』と『ロブスター』。後味悪い感じかつストーリーも不気味な感じなのがこの監督の特徴なのでしょうか。

 

同時に社会的な問題にも切り込んでいる雰囲気があります。特に『ロブスター』では、独り身は逮捕されて、ある更生施設的なところにぶち込まれるという話で、結婚していないこと(同性・異性愛かかわらず)に対する社会の目を、国などの政府が仕組みとして強制した世界というディストピアな感じがなんとも言えなかったです。

 

読んだ本:新世紀のコミュニズムへ

たまたま観た哲学系Youtuberの動画で、大澤真幸氏の別の新書が取り上げられていたところなんとなく興味を持って同氏の本を読んでみたいと思い探していたところ比較的最近書かれた本ということで購入し読んだ。

 

コロナ禍の2021年3月に出版されたもので、すでに3年前にもなる(時間が経つのが早い・・)。資本主義社会が置かれている状況を、キューブラ=ロスの『死ぬ瞬間』で述べられた死を受け入れる5つの精神のステージに照らし合わせて語る。コロナ禍は、その5つのステージのうち、「否認」にあたると氏は論ずる。

 

納得したのは、資本主義は宗教と同じで(これはマックス・ヴェーバーが『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』で述べたとのことだが忘れてた)、「救済」を志向する時間によって成り立っているということだ。スタートアップにしても、大手企業にしても、少し前のバブル期の様々な企業にしても、<頑張れば儲かる>という救いを求めて今を犠牲にしながら働くというものだ。結局その救いについては特定の人には舞い込んでいる(ことが日々ニュースで取り上げられている)のだが、一方でこの文脈で救われていない人もたくさんいる。この文脈においては延々と成長することが救いとなる。今の株価やGDPなどのように。

 

超高齢化&人口減少社会においてこれが正しい状況なのか、疑問に感じる人が増えているだろうし、本書が書かれたあと2022年冬以降、米国のスタートアップ企業の上場数は一気に減ったりと状況がぐわっと変わってきている。その流れでの2024年米国大統領戦だ。

 

新しい社会主義が、すでにアメリカを中心に注目されている状況もあるので、引き続き注視していきたいし、自分としてどのような社会実現に貢献していくかは少し考えていきたいと思う次第です。

 

2024年2月はこの辺で。