Poo-tee-weet?(プーティーウィッ?)

ビジネス書などに関する紹介・感想をメインに記事を書いています。経営、組織論、テクノロジー、マーケティング。

Random Thoughts 2023 May (欲望続き・村上春樹)

近況

「ねぎ坊主」って知ってますか?ネギの先っちょについている花になってる部分。松本ではこれをフライとかにしたのがでてきたりします。

近況

5月GW中くらいから田植えがはじまり、ねぎ坊主もそれにあわせてよく見るように。関東ではねぎ坊主をみたら、これは育ち過ぎで食べられないんだろうなと思っていたと思いますが、こちら松本ではねぎ坊主単体で売っていたり(直売所的なところで)、あるとんかつ屋さんではこれのかつがでてきました。春の山菜的な位置付けみたいで、おいしいです。

 

さて、4月から子供の保育園がはじまってからといえば数日に1回くらい鼻風邪をもらってきてはお休みするとか、保育園で遊び疲れてか体調悪そうにしたりするのでお休みするとか、小さい体で免疫がまだまだ弱いので中々大変です(そういうときは日中妻がみてくれるのですが)。自分たちも風邪を引いてしまったりして、僕は2週間くらい咳がひどかったり大変でした。

 

自分たちも含めて、ちょっとでも免疫あげられるように栄養価の高いものを食べさせるように頑張っていたりします。じゃがいも、小松菜、人参、などをゆっくり火を通して冷凍しておけば、ケチャップ味にも、味噌味にも、豆乳クリーム味にもできるので、それをローテーションでやっていたりします。

 

大変だけど喋れないけど段々コミュニケーションが成り立ってきている感じがあって楽しいこともたくさんあります。

 

『欲望の見つけ方』

4月半ばくらいから読んでいた、『欲望の見つけ方』という本を読み終わりました。前回も紹介したかもしれませんが、「欲望というのは誰かをモデルにして形成される」という趣旨のもので、ルネ・ジラールという哲学者が「模倣の欲望理論」の中で説明したものです。人は真似るということで文明を築いて来ましたが、真似る≒模倣が、自分自身の欲望につながる、ということです。

 

本書では特に、昨今のインターネットの発達により、模倣の対象となるものが常日頃SNSを経由して流れてくるので、それに惑わされて自分自身の欲望が何なのかを見失ってしまうという現象に対して警鐘を鳴らすようなものであり、逆にそれを利用してサービス化されたものがFacebookだったり、その仕組みを理解するだけでも引いた目線で世界を見ることができる、わかっていたけれども、言語化された新たなツール的なものでもあるなと感じました。

 

「模倣の欲望理論」について噛み砕いて説明している本として評価されるべきだと思いますが、なんとなくビジネス書っぽくなってしまい、タイトル含めて悪い印象を与えているというレビューがAmazonでは散見されます。まあいずれにせよ、この理論自体を説明するエピソードが様々散りばめられていて、寄り道しながらもこの模倣対象のモデルを通して欲望というのが生まれることについて理解を深められる本ですね。

 

以下で試し読みができるみたいなので気になる方はぜひ読んでみてください。

www.hayakawabooks.com

これを読んで、自分のモチベーションがどこにあるかを確認したくなりました。本書で紹介されていた、MCodeという性格診断みたいなテストをうけると自分のモチベーションがどこに寄っているのか(1つのことを極めるのか、様々なことを探索するのがモチベーションなのかなど)を確認することができるようです。事前準備しておいたほうがよいということで、その事前準備をやろうと思い数日が過ぎている状況・・。

 

俯瞰した目線を手に入れることで、「これは自分が求めるものなのか?それとも、ただ単によくそういう情報をSNSで見るからなのか?」という問いができるようになり、少し引いた目で自分が何をしたいのか考えるきっかけにもなりました。

 

あと個人的にはモンテッソーリの話も出てきたのが子育てをしている身からすると面白かった。子供が他の子だったりテレビとかを見て、これが欲しいと言ったときに、適切に導いてあげられるか。どうやったらいいか分からないけど、考えていきたい。ちなみに残念ながらこの『モンテッソーリ・メソッド』は絶版の模様。啓発系ばかりが残っていて原典がそのような扱いはなんか残念。

 

 「幼児教育の目標は、子供自身の学びたいという欲望を育てることであるべきだ」とモンテッソーリは『モンテッソーリ・メソッド』に記している。ほかでもこう書いている。「私たちは子供の魂のなかに眠っている人間(man)に呼びかける方法を知らなければならない(9)」

 成熟した大人になりたい──Aが欲しいとか、リトルリーグの試合で勝ちたいとか、良いことをしてシールが欲しいとかではなく──というのは、子供が持つ原始的でもっとも重要な欲望であり、それぞれがひそかにいちばん大切にしているものである。

ルーク バージス. 欲望の見つけ方 お金・恋愛・キャリア (p.307). Kindle 版. 

 

久しぶりに村上春樹を読む

先月に続き「認知耐性」を強化するために小説を読んでいました。発売されて話題になっていて、自分の周り(SNS)でも読んでいる人がいたので、勢いで購入した『街とその不確かな壁』。まあまあぶ厚めの長編小説でしたが、GW期間中の時間を活用して読み切りました。こんなに一気に小説を読んだのは久しぶり。淡々と語られる感じもありますが、この本は元々1980年に「文學界」に発表した中編小説にコロナ禍の2020年から村上氏自身が追記していく形で長編化したものと、手に取ったあとに知り、個人的には初期の村上春樹の本は大学のときにいくつか読んでいたので、その雰囲気も感じ取れ、良かったです。どちらが現実で、どちらが別次元なのか、そんなパラレルワールドを行き来するお話です。

 

ちなみに『欲望の見つけ方』では”人が持つ欲望の世界はその人が想像できる世界と同じ大きさでしかない”と言われており、以下に物語を咀嚼することが重要かを感じたりしました。認知耐性だけではなく。

 

と小説を読んでいたりすると、ビジネス系の本の消化度合いが減っております。というか全体的に消化スピードは落ちているので厳選しながらやっていきたいです。5月はこの辺で。