すっかり前の話になってしまいましたが、ゴールデンウィークに人生2度目のフィリピンに行ってきました。前回はフィリピンを縦断するという横暴にでましたが、今回はゆっくりと過ごそうということにしていました。今回はセブから飛行機で1時間ほどのところにある小さな島、カミギン島がメインの目的地でした(過去形なのは後ほどわかります)。
カミギン島について
カミギン島はまだ活動している活火山のある島です。地球の歩き方にも載っていないので、この島をチョイスするひとはおそらくごくわずかかと思います。島のサイズがコンパクトで人も優しく、とある人に聞いたところによるとスリなどもほぼないということです。すごい平和で、時間がゆっくりと流れていくような島で1週間くらいゆっくり過ごすのに良いです。
ダイビングの聖地でもあるようで、海は抜群にきれいです。いくつかビーチがありますが、どこに行っても珊瑚が見れたり大きな貝が生息しているところがあったりでシュノーケリング程度でも十分に楽しめます。沖の方までいくと更に珊瑚がたくさん見れるのかもしれないです。
日本人はほぼ見かけず、中国人すらあまり見かけないくらいにマイナーな島なのでしょうか。ただ、フィリピン人(国内)観光客は多く見かけた気がする。船も1日に1本くらいしか出ていないようで、人の流量がだいぶ制限されているからかもしれない。
旅程と船
当初、カミギン島だけではなく、近くにある(でも移動が難しい)シキホール島も興味があり行こうと計画していたのですが、フィリピン人も長期休暇だったのか船が満席で乗船できないという自体に見舞われ敢え無く全日カミギン島で過ごすというプランに変え、帰りの便に乗れるように飛行機でカミギン島から脱出するという計画に変えた。カミギン自体は気に入ったので何かの運命でこの島に残ることになったのだとポジティブに解釈して残り2日をゆっくり過ごすことにした。飛行機も取れたし、たまたま直前まで泊まっていた宿も部屋が空いていたし、そこに継続して泊まらせてもらえたのが幸運だった。
0日目 金曜日夜便で出発1日目 マニラ→セブ経由でカミギン島に午前中着2日目 カミギン3日目 カミギン4日目 カミギン5日目 カミギン6日目 カミギンからボホール島経由でシキホール島へ向かう7日目 シキホール8日目 シキホールからボホール島経由でセブへ9日目 セブ発
ちなみに、当初船での移動を計画していたときに参考にしたサイトは以下。もしもこれからカミギン、ボホール、シキホールあたりを回ろうとしている人が居たら参考にしてもらえればと思う。(ただ、カミギンとシキホールのアクセスは悪すぎるし、今回の満席で乗れないというパターンだけでなく、台風で乗れないとか海が時化(しけ)てて船が出れないとかそういうこともあろうかと思う。なのでこのあたりは船での移動はなんとなくおすすめできないと思います)
シキホールは黒魔術師が未だに残っている島ということでその神秘さに惹かれたのだが、また次のタイミングで行ってみたいと思う。
見どころ
さて、そんなもともとのプランを覆されるような、来た人を離さない引力を持つ不思議な島カミギン。日差しもめちゃくちゃ強く真っ黒に日焼けしてしまったり、カミギンの引力に身を任せながらゆっくり過ごすのがこの島の楽しみ方だと感じた。好きなときに起きて、暑くなったら海にダイブして体をクールダウンし、サンミゲルでも飲みながらゆったり夕日を見ながらハンモックで寝転がったり・・。
そんなゆったりした島の見どころをいくつか書いておこう。もちろん、ゆっくり時間が流れるので焦らず寄り道しながら楽しむのがいいという前提があるのだが。
バイクレンタルして島を一周
一番自由度の高い楽しみ方がバイクをレンタルすること。行きたい場所をテキトウに決めて、途中で見つけたお店などに立ち寄ってみると新たな発見があって良い。今回は最初2日間バイクの運転手さんを雇って後ろに乗って主要な場所を回ってもらい、その後2日間は自分たちでバイクを借りて回った。どちらもそんなにお金はかからないがやっぱり自分でバイクをレンタルして回ったほうが自由度が高く楽しい。
ホワイト・アイランド
ホワイトアイランドは干潮時にしか現れない白い砂の島。早朝と夕方あたりに船が出て、島でゆっくり過ごすことができる。ここでは本当にフィリピン人しか見なかった。おそらくバカンスで来ているのだろう、島に行くとパラソルのレンタル販売があって、それを借りてビーチに寝転んだり海に潜ったりしている人がたくさんいる。
マンティゲ・アイランド
マンティゲ島はカミギン島の南東あたりから船が出ており、船に乗って20分くらいのところにある小さな島。ここもまたビーチでパラソル借りてまったりしている人や、島の真ん中あたりがジャングルっぽくなっているのでそのへんで確保できるテーブルでピクニックをみんなしている。シュノーケリングをする欧米人などもいる。リゾートとは言いにくいが海も浜辺もきれい。
滝とか温泉とか
バイクで巡っていると色んな所に滝や温泉(冷たいのも含む)がある。晴れた日はバイクに乗ってるとすごく日焼けするし暑いので、途中途中で滝とかに飛び込んでクールダウンするのは気持ちいい。温泉はHot Springとなっている温かいだろうところもぬるく、日本のような暖かい温泉ではないのでそのへんはご注意。
Giant Clam Sanctuary
Giant Clam Sanctuaryはその名の通り、巨大な貝が生息する講演で、自然保護をしている。どうもここでは大きなリゾートホテルかなんかが建てられそうになったっぽいが裁判して勝って今の状態が残っているみたい(推測)。ビーチ脇が講演の様になっているのだけれど、そこのオーナーの子供なのか小さい女の子が英語で説明してくれる。何回も説明しているので暗証した言葉を淡々と語っている感じで面白い。
浅瀬は無料で泳ぐことができるが、自然のGiant Clamをシュノーケリングで見に行くツアーみたいのがあるので、それは絶対に行ったほうがいい。ここもめちゃくちゃキレイな海と珊瑚、Giant Clamなど見れて神秘的。
おすすめ食事どころ
セブではよくシーフードも売っているのだが、カミギンでは思った以上にシーフードのお店がなかった。漁港も見ていないので、ここの島は漁業では成り立っていないのだろう。セブでよく見るバーベキュー屋はいくつもある。何度も食べていると味にも飽きてくる。というわけで、バーベキュー以外で美味しかったお店を以下に紹介しておく。
Kurma Eco Beach Lodge
Kurma Eco Beach Lodgeは欧米人(おそらくドイツ系?)がオーナーでやっているゲストハウスだが、併設されたレストラン兼バーがある。また、海沿いに面しており夕日もきれいに見れるし、ハンモックなどもありゆったりできる。ここで食べるガーデンパスタが気に入り過ぎて3回くらい食べた気がする。ガーデンパスタは単純に野菜炒めとペンネパスタを和えたものだが、味付けもちょうどよかった。ホワイトアイランドまでの船乗り場から近いので、朝ホワイトアイランドへ行き、昼ご飯はここで、というのもいいかもしれない。
Greencow Organics(名前は変わっていたかも)
こちらも欧米人(たしかアメリカ系)がオーナーのピザレストラン。中心地からバイクで2−30分くらいいったところにあり、周りには何もないのでなかなかここまで来る人も少ないかもしれない。ピザももちろん美味しかったが、ここで飲んだ紫色のジュースが美味しかった(ノンアルコールのモヒートみたいな、でもなんか花の香り)。
Beehive
Beehiveはサンケンセメトリーという観光名所から更に西の方に行ったところにある小さなお店です。ここはほぼ電波が届かず、島の人もデジタル・デトックスをしに行くようです。確かに最初にこの店に入って中を見せてもらったときに2−3人のフィリピン人がぐだ〜っと座ってぼーっとしているのを見て、ここは「人を駄目にするカフェだ」と思ったくらいです。実際にここでコーヒーを飲もうと座るともう動きたくなくなる。眼の前にある海を見て過ごしたり、近くに住んでいる子どもたちが泳いで遊んでるのをみたり。完全に脳みそがリセットされる感。
最後に
カミギンは別になんでもないはずなんだけど、なんとも言えぬ魅力がある。強い日差しもそのときは気にならずに気持ちよく(翌日以降ヒリヒリするけど)、人もまったり温かく、ここは天国なのかというくらい神秘的だった。いくつかのお店の欧米人とも会話したが、何かがきっかけでこの島にきて、何年かかけてガラクタ(アンティーク)を集めてお店を作ったBeehiveのおじさんとか、奥さんがフィリピン人でというおじさんなど。来る人をまた来させる、停留させる引力を感じる不思議な島です。
カミギン島、フィリピンに数ある島の中でもめちゃおすすめの島だと感じました(今の所ベスト of フィリピンかも)。ぜひ僕のように2−3日滞在して他に行こうかと考えている方は、考えをあらためて1週間じっくり楽しんでみてほしい島です。まぁ、そうしなくとも船に乗れないかもしれないですが。