Poo-tee-weet?(プーティーウィッ?)

ビジネス書などに関する紹介・感想をメインに記事を書いています。経営、組織論、テクノロジー、マーケティング。

食カルチャーについて理解を深める ー『スペクテイター〈35号〉 発酵のひみつ』

この前オーガニック文化について高城剛の新書を読んでから、少し食について深掘りしようと思ってたところこの雑誌を見つけた。以前から醸造とかには興味があり放置しっぱなしだったが、今年の第一四半期のテーマは、発酵・醸造あたりかな。生物学もちょいかじりたい。

 

poo-tee-weet.hatenablog.com

 

様々なインタビュー記事を通して、オーガニックというカルチャーの文脈に近いものが、この発酵カルチャーにあるように感じた。”菌活”という言葉が巷では出回っているようだが、それができるプロセスを体験し自分でつくることは、自分が口にするものに対する責任を考える人が増えてきていることをあらわしている。日本では、納豆、鰹節、味噌、など様々な発酵食品を昔から口にしている文化を持つのにも関わらず(むしろだからこそ)、発酵そのものについて考えることが少ない。

 

一方で、海外ではむしろ発酵食品が少ないカルチャーであるからこそ、それに対する興味が高まっているようだ。アメリカでは、最近カウンターカルチャーを盛り上げている ポートランドやブルックリンがその渦の中心になっている。日本の酒税法については、大規模工業化されたところのみが勝つという日本社会の縮図としても、ハッとさせられた。以下いくつか引用を残しておく。

 

十九世紀にイーストが発見されると、食がどんどん工業化されてくるんだよね。それに対抗する形で、七〇年代以降にアメリカ西海岸などでは、カウンターカルチャーとしてのオーガニックな食文化が出てくる。けれど日本でオーガニックを売りにする飲食店って、そのカウンターカルチャーの部分が抜け落ちて、ただのお洒落に洗練されてたところが多い気がして。

ーp75

 

製造業者が生産量を税務署に自己申告して、翌月税金を払う仕組みになっています。納税額はマイクロブリュワリーにとっては負担が大きいですね。アメリカ並の税率なら、もう一人雇えるかもしれないし、もうひとつタンクを増やせるかもしれない。(日本の酒税はビール100ミリリットルに対して22円、アメリカは0.3円)

ーp108

 

 

エディトリアル・デパートメント 幻冬舎 2016-01-12
売り上げランキング : 1503
by ヨメレバ