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とあるIT業界の外資系社員の戯言。旅半分仕事半分の人生を目指しています。書いていることはだいたい戯言。プーティーウィッ?


『ファクトフルネス』をABDで読んでみた あるいは ABDをファシリテートしてみた話

はじめに

3月頭に準備不要でできる読書会ワークショップ、アクティブ・ブック・ダイアログを初体験して( 参考エントリー )、社内でもレポートしてみました。そうしたところ、社内に興味がある人が何名かいたので、『ファクトフルネス』を教材にやってみました。今回はファシリテーターとして進行したので、ファシリテーターとして気をつけたことを書いていきたいと思います。

選書の方法 と 参加者の集め方

LeanとDevOpsの科学』と『ファクトフルネス』を元々候補にしていましたが、呼びかけ後参加者の半分くらいが非テック系(経理とか事務系など)だったので、万人ウケしそうな『ファクトフルネス』にしました。 参加見込みのあるメンバーから固めて、そのメンバーが共通で読めそうな本や、興味のありそうな本に設定するのは社内ならではのやり方ですが、うまく進んだと思います。また、10名くらいいないと一人当たりの担当範囲が長くなり大変なので、10名集めるために、最近ベストセラーになってる本というのは参加者を確保する上でもよかったと思います。

準備

前回の体験をもと僕がファシリテーターとなってやることにしましたが、直前までほぼ準備はしませんでした。直前2−3日前になって準備したのは以下。

筆記用具類

リレープレゼン用の紙はB5が推奨らしいですが、会社の印刷コーナーに置いてなかったので、A4にしちゃいました。マスキングテープは会社の備品にもなかったので、Amazonで入手。太いペンはホワイトボードのペンを活用しました。

カッター

本を裁断するためのカッターと下敷きも会社にあったものを借りてやりました。裁断機がなくても10分くらいあればすぐに終わったのであまり気にしなくても大丈夫かと思います。 裁断する際に参考にしたサイトは こちら です。

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裁断後

アジェンダとページ分担計算表

これは事前に準備しておいてよかったなと思いました。事前に準備しておいたことで、スムーズに進行することができました。当日急なキャンセルもあるかもと思い、人数次第で何ページ読むかを計算できるシートを準備しておきました。以下に事前に設定していた、当日のアジェンダも書いておきます。

アジェンダ 時間
準備(机の配置、本の裁断) 15min
チェックイン(自己紹介・期待チェック 10min
オリエンテーション(ABD紹介&進め方共有) 15min
メイン1 15min
リレープレゼン1 25min
メイン2 30min
リレープレゼン2 50min
ダイアログ 20min

メイン1は時間通り終わりましたが、メイン2は個々人によって進捗状況も異なり、10分くらい多めに調整しました。また、リレープレゼン2では、一人5分と決めていましたが、内容的に時間がもう少しあったほうがよかったので、強制終了はせずに必要な時間だけとりました。そのため、ダイアログは実施することができず、かつ予定していたより30分くらい多く時間がかかってしまいました。 ページ分担計算用のシートは以下のようなイメージです。目次を見てページ番号を記入して各章のページ数を計算します。

ファシリテーターとして気をつけたポイント

前回アクティブブックダイアログで読んだ本『管理ゼロで成果は上がる』の著者の倉貫さんのブログに注意点が書かれていたので、 これ を参考にさせていただきましたが、概ね以下の3点を注意しました。

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作業風景

  1. 心理的安全性を作る
  2. やりながらアドバイスする
  3. 参加を促す

心理的安全性を作る

中には読書に苦手意識を持っているけれどもチャレンジしてみようという参加者もいます。実際に集客の時から参加対象者に「読書が苦手な人」と書いてあえてそういう人を誘ったり、オリエンテーションでも、「本に書いてあることを全て細かくまとめることが目的ではない」「時間内に全て読み切る/まとめきることが目的ではない」ということを3回くらい繰り返し伝えました。 これもあったせいか、苦手意識からこのワークショプで疎外感を感じてた人はいなかったと思います。

やりながらアドバイスする

今回取り扱った『ファクトフルネス』はかなり具体例の多い書籍で、概念というよりはそのような具体例を理解してこその書籍だなとと読みながら感じました。メイン1で少なめの量で肩慣らしをした際にそういうことを感じたので、メイン2で実際に自分がグラフなどのデータを見た際に「これをA4の用紙に貼り付けちゃうことにしました」と他のメンバーに軽く声をかけてみました。実際には個人のやり方に委ねられているのですが、模写しているだけで時間が取られそうと判断した人は同様にグラフなどを紙に貼り付けていました。 これは本を裁断してできる醍醐味ですね。本は捨ててしまうか各自が自分のパートを持ち帰るか、しかないので、切り貼りして表現の創造性を高める方を重視した方がいいと言った方がよいかもしれません。

参加を促す・一体感を作る

参加を促すというのは若干語弊があるのかもしれませんが、自分自身一度しかABDを経験したことがないということを表にだして、「みんなで協力して一冊の本を読みましょう」、「僕も2回目でうまくファシリテートできないかもしれないので、何かあれば助けてください」と自分自身の弱みを見せることで、参加者自身に受け身ではなく積極的に参加してもらえるよう呼びかけました。実際、参加者の中にまとめるのが早い人がおり、その人が少し進みが悪い人を助けてあげたりということが起きていました。

さいごに

はじめと終わりの変化が見えた

席を準備し、本を裁断しはじめているときに、バツが悪そうに「業務が忙しくて参加できないかも・・」と言って参加した人は結局最後まで参加してくれたり、チェックインで今日の意気込みを軽くコメントしてもらった際に「眠いけれど頑張ります」と言った人が最後には眠さも感じないほど集中できたと言ってくれたりと、結果的にこの会は成功したと言えそうです。 参加者の多様な変化をみることができたのは、ファシリテーターとしての面白みだなと感じました。何か少しでも誰かの成長のきっかけや気づきのきっかけになっているという感覚がワークショップという形式をとることで得やすいのではないかと。

社内の交流になった

今回参加者は、エンジニア4名、バックオフィス(経理・受注業務)3名、営業・マーケティング3名という複合的な部署からの参加がありました。部署横断的にこのような会をできたことは非常に良かったと思います。遅れて来た人に誰が誰でということを伝えなかったため、あとあとあの人は誰でしたっけ?と言われましたが、知らなくても会は成り立ちました(苦笑)。社内でやる分には遅れて来ることもよしとすることもあると思いますが、なるべく時間厳守で参加してもらったほうが、社内のほかの部署の人の顔が見えやすくなるという効果は高いと思います。

本の内容以外のさまざまな気づき

「急に与えられた資料を説明しなければならない、資料が生煮えな段階で説明しなければならないという状況はごく普通にあったりするのだろうが、そういう場に向けた訓練にもなる」というフィードバックを最期のクロージングでもらいました。これはエンジニアからのコメントで、例えばエンジニア系の勉強会などではLightning Talk(LT)という5分間でなにか特定のことをプレゼンするという場があると思います。リレープレゼンは基本5分でまとめを説明するというスタイルなので、その場でまとめてその場でプレゼンするというスタイルなので、このLTの練習のようなものにもなりますし、上記のコメントの通り、誰が急遽病欠で代打で普段語り慣れていないことを語らねばならないということもごくたまに起こるのでそう言った際のスキル向上にもなりそうです。 また、まとめ方ひとつ取っても「自分は本を読んでもちゃんと記憶に定着しないからメモをいつも取っているが、今回のABDでまとめ方を学べた」のようなコメントをもらったりしました。 上記のように、要点をまとめるスキル、即興的なプレゼンスキル、など本の内容以外にも色々な気づきが得られるのがABDの良いところだと改めて感じました。今回はダイアログの時間を取れなかったのですが、ダイアログではあらゆる人の観点から議論を深掘りしていくようなもののようで、これもまた新たな気づきがあるはずです。

なによりも一人で孤独に読んでいるという感覚ではなくチームで読んでいる感がでるのが個人的には気に入っているところです。

結局『ファクトフルネス』についての話しをほぼ書かなかったですが、今回はファシリテートが目的だったので、良いですかね。また気がついたら書きたいと思います。

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