Poo-tee-weet?(プーティーウィーッ?)

とあるIT業界の外資系社員の戯言。旅半分仕事半分の人生を目指しています。書いていることはだいたい戯言。プーティーウィッ?


コミュニティマーケティング虎の巻『ビジネスも人生もグロースさせるコミュニティマーケティング』を読んだ #ファーストピンをねらえ

このエントリーを読むのにだいたい8分くらいかかります。

おそらく、2017年暮れくらいから2018年くらいにかけて急速に認知度があがっている、コミュニティーマーケティング。B2Cの領域ではどちらかというとファンマーケティングなどというキーワードで語られることが多いと思うが、B2Bにおいては“コミュニティ”マーケティングというキーワードが定着しつつある。

このコミュニティマーケティングの形はなにも今にはじまったわけではなく、各社で「ユーザー会」や「ユーザーグループ」のような名称でマーケティング活動の一環として実施していたり、ユーザー自身が勝手に実施していたり、エグゼクティブレベルでの関係性を深めるためにゴルフ付きで週末に実施するみたいなスタイルもあったりする。

僕はオープンソースという「コミュニティ」が非常に重要な要素を持つソフトウェアを取り扱う企業にたまたまいるので、この領域にはずっと前から興味がある。

そんなわけで、今回『ビジネスも人生もグロースさせる コミュニティマーケティング』を手にとって読んでみた。

感想

本書の著者である小島さんが大学時代からマーケティングが面白いという理由でマーケティング職のみを探し偶然IT企業であるマーケティング職で新卒募集をしていた企業に就職。その後自分自身のバリューを確認する意味も含めて外資系企業へ転職。この転職先の外資系企業での経験の中でコミュニティマーケティングに近い経験をする。”Sell through the community“というキーワードは、この経験の中で無意識に具体化されていったものだという。AWSにてその活動をさらに具体化し、効果を出していった。本書はコミュニティを形成するところから、育て、自走させるという、一連のコミュニティマーケティングのライフサイクルにおける注意点などが散りばめられており、まさにコミュニティマーケティングの虎の巻のようなものだと言える。

内容としては、以前から小島さんがスライドシェアなどで公開している内容をまとめたようなものだが、それに具体的なストーリーや事例などが追加されていて非常にわかりやすかったと感じた。

「コミュニティマーケティング」というとまだまだ、ファンの集まりのような認識をされるようなケースが多く、しかも就業時間後や土日に開催することも多く、匿名性も高い活動のために、このような領域に労力とお金(お金は最小限だが)をかけるということについて社内から理解を得られないケースが多い。

ただ、ここで語られているコミュニティマーケティングは単なるファンの集まりにとどまらず、LTVをあげるための場であったり、実際に利用者からフィードバックを得る場であるということまで意識した活動であるということ。

個人的には、このコミュニティマーケティングというのは、マーケティング戦略におけるあらゆるプロセスをつなぐ、ノリ(糊)のような機能を持っているのではないかと考えており、それに近いようなことも書かれていたので、本書で書かれていたような内容を真似しながら検証していきたいなと感じた。

コミュニティについて僕が考えていたこと

競合でないコトが競合になる時代

どの業界も競合ではないものに脅威にさらされている。日々僕たちは消費しきれないほどの情報や娯楽にさらされている状況であることは言うまでもないと思う。

朝起きたら好みのニュース番組を見ながらツイッターやFacebookのアプリケーションを開き、通勤途中は新聞を読むかNewsPicksなどのニュースサイトを見る。会社についたら仕事で忙しく、残業も多い、家に帰る途中に喫茶店で勉強をして、家でまったり海外ドラマでも見ながら晩酌をして寝る。仕事中・睡眠時間以外はなんらかの情報に接っしていたり、中には情報にはあまり接することなく、自分の趣味の時間に使っている人などもいるだろう。

情報は受け身でも向こうから発信され、自分が興味のあることに没頭することも簡単にできるようになってしまった。 ここまで広げすぎてしまうとなかなか打ち手が明確にならなかったりするだろうが、事実、個人の自由な時間をいかに自社に振り向かせることができるかが業界横断的に命題になっていると思う。そういう意味で、コミュニティイベントはなんで昼にやらないのか?というとそもそも業務時間中に時間を割くことが難しいということ、そして個人の自由な時間でうまく自社への接点を作れば認知度を増やす可能性が高まるということでもある(マインドシェアを増やすというように呼んだりもする)。ちょっとうがった見方だけれど、これを背景に、どこの会社もこぞってここに参入しているのではないかとも思う。ただ、本書でも書かれている通り、コミュニティを作るのは一日では成り立たないし、真似することも非常に難しいので、これだけを理由にしていると失敗に終わるだろう。

「第3の場所」

「サードプレイス」というのはスターバックスのケーススタディとかで言われているワードだと思うが、社会学の研究で自宅と職場ともう一つの場所(パブ、カフェ、教会など)を必要とする理由、サードプレイスがどのように機能するかみたいなことが語られている(ちゃんと全て読んだわけではないので、間違っていたら申し訳ない)。 ※これについては2018年夏頃にざっくりとした考えを書いたエントリーがあるののでそちらもご参考(こちら

ようやく雇用の流動性がではじめたけれど、「我慢して今の職場で働いている」みたいなことが多く、「PCのスペックが低すぎて人権侵害だ」みたいなツイートが定期的にTLに流れてくるのがその現れだと思う。自宅と職場の往復だけでは疲弊してしまう。そんな状況は僕も昔あったし、やっぱりそういう不満ていうのはどこにいても出てくるものだと思う。そこで、仕事以外のもう一つ自分の興味関心(趣味でも勉強でもなんでもいい)を共有できるような場所があると、プライベートの充実度もあがる。それが、「第3の場所」の役割である。

本書でも似たようなことが書かれていたが、「第3の場所」はこのように、自分の居場所を作るという機能があり、そこでのつながりが仕事につながったり、個人的なキャリア形成に有意義に活かすことが可能だったりする。

販売ライフサイクルをつなぐ糊のような役割

冒頭の感想にも書いたが、僕がいま考えているのは、コミュニティマーケティングがマーケティングファネルから営業プロセスまでを包括して各プロセスにおけるフェーズからフェーズへの格上げができるような施策なのではないかという点である。

まだ具体的な検証はできていないが、マーケティングプロセスにはAIDMAのフレームワークに代表される認知〜購買までのプロセス、営業フェーズにおいても、Prepare・Engage・Negotiate・Closingのようなフェーズがある。このそれぞれのフェーズの糊になることが可能なのが、コミュニティマーケティングなのではないか、ということである。

この辺はまだうまく表現できないので、もう半年くらいかけて考えを明確にしていきたいなと思う。

最後に

ちなみに、コミュニティ活動をファシリテートしている理由はこちらに書いた通りである。それに感化されて、今このような文章(アウトプット)をしているし、逆に僕からも皆さんをモチベートできるようになりたいというのが僕の原動力になっていると思う。非テックの立場から、口だけじゃなくて、手も足も動かしていろんな活動を一緒に実現していけたら良いなと思っている。