Poo-tee-weet?(プーティーウィッ?)

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改めて食について考えてみたい ― 『オーガニック革命』を読んだ

この本が出版されたのは2010年1月20日というのだから、満6年も前に書かれたものであるということである。毎週高城剛のメルマガを読んでいるが、「ハイパーノマド」、「リキッド化する世界」などというキーワードは今もぶれずに持ち続けているものだとわかる。

 

本書ではオーガニック文化がストリートからうまれるカルチャーであること、なぜそのロンドンがオーガニックに適合していったのか、歴史を踏まえて書かれている。

 

彼らが軽蔑し、嫌っているのは、近年の間違った効率化や、行き過ぎた資本主義であり、それらを見直す運動を「オーガニック」としているのだ。だから、僕のオーガニックの解釈は、ブリティッシュ・ロックやパンクととても近い。それらの音楽が路上から生まれたように、オーガニックという”革命”を公園や駐車場ではじめる感覚は、まさにストリート・カルチャーに通じるものがある。(p46)

 

オーガニックというと有機野菜などのことを思いがちで、未だに日本では金のかかるものと思われている節がある。それは(本書でも言及されているとおり)メディアでの扱われ方がおかしいがゆえのことであると思う。量販店での取り扱いではなく、草の根で地場の農家・レストラン・カフェ・衣服店などがその土地ごとに文化を作っていくことができるのだろうと考えさせられた。人が密接にふれ合うことであるからこそ、あらためて「なぜ」これを食べるのか・使うのかは改めて考えたい課題である。

  

 

高城 剛 集英社 2010-01-15
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by ヨメレバ