Poo-tee-weet?(プーティーウィッ?)

ビジネス書などに関する紹介・感想をメインに記事を書いています。経営、組織論、テクノロジー、マーケティング。

インドに呼ばれて行ってきた (6)ほぼ毎日カレー

久しぶりに書く意欲が湧いてきまして、忘れていたインド旅行記最終章を書きたいと思います。ずっとこれだけ書いていなかったと思っていたのですが、食のことは全く書いていませんでした。まあほぼ毎日カレーを食べていたのですが。

 

@ニューデリー

道端の屋台にて

たまたま通りかかったところが現地人で混み合っている感じだったので、入りました。一緒の席にいた家族が助けてくれたり。ここのチャパティにはネギが練りこまれていて香ばしく美味しかった。もちろん手で食べます。

 

f:id:FideleRuuth:20160320120118j:plain

 

続きを読む

食カルチャーについて理解を深める ー『スペクテイター〈35号〉 発酵のひみつ』

この前オーガニック文化について高城剛の新書を読んでから、少し食について深掘りしようと思ってたところこの雑誌を見つけた。以前から醸造とかには興味があり放置しっぱなしだったが、今年の第一四半期のテーマは、発酵・醸造あたりかな。生物学もちょいかじりたい。

 

poo-tee-weet.hatenablog.com

 

様々なインタビュー記事を通して、オーガニックというカルチャーの文脈に近いものが、この発酵カルチャーにあるように感じた。”菌活”という言葉が巷では出回っているようだが、それができるプロセスを体験し自分でつくることは、自分が口にするものに対する責任を考える人が増えてきていることをあらわしている。日本では、納豆、鰹節、味噌、など様々な発酵食品を昔から口にしている文化を持つのにも関わらず(むしろだからこそ)、発酵そのものについて考えることが少ない。

 

一方で、海外ではむしろ発酵食品が少ないカルチャーであるからこそ、それに対する興味が高まっているようだ。アメリカでは、最近カウンターカルチャーを盛り上げている ポートランドやブルックリンがその渦の中心になっている。日本の酒税法については、大規模工業化されたところのみが勝つという日本社会の縮図としても、ハッとさせられた。以下いくつか引用を残しておく。

 

十九世紀にイーストが発見されると、食がどんどん工業化されてくるんだよね。それに対抗する形で、七〇年代以降にアメリカ西海岸などでは、カウンターカルチャーとしてのオーガニックな食文化が出てくる。けれど日本でオーガニックを売りにする飲食店って、そのカウンターカルチャーの部分が抜け落ちて、ただのお洒落に洗練されてたところが多い気がして。

ーp75

 

製造業者が生産量を税務署に自己申告して、翌月税金を払う仕組みになっています。納税額はマイクロブリュワリーにとっては負担が大きいですね。アメリカ並の税率なら、もう一人雇えるかもしれないし、もうひとつタンクを増やせるかもしれない。(日本の酒税はビール100ミリリットルに対して22円、アメリカは0.3円)

ーp108

 

 

エディトリアル・デパートメント 幻冬舎 2016-01-12
売り上げランキング : 1503
by ヨメレバ

 

丁寧なカレー 茄子おやじ @ 下北沢

いやあ、今月はネタ切れな感じです。本は引き続き読んでるのでそのうち新しく読んだのをちょっとレビューでもしようと思っています。受け売りばかりになりがちなので、今年はもう少し自分の考えを書いていこうと思っています。

さて、食通でもないのであれですが、毎月髪を切りに下北沢に行っているのですが、お気に入りの中華料理屋ばかりだったので、ほかになにかないのかなと思って見つけたのが、「茄子おやじ」。名前の意味がよくわからないし、場所も若干わかりにくく迷ってしまったのですが、美味しいカレーが食べれるお店です。


チキンカレー(Cannon PowerShot S120、加工なし)

チキンカレーを頼んだのですが、周りのみなさんは休日の贅沢で”スペシャル”なるものを頼んでいました。チキンも全然美味しいですよ。でも横目で見ているとスペシャルがきになる。女性が「美味しいね」とオーバーリーアクションぽくてもやっぱり気になります。

平ったく持っていますけど、ご飯の量的には割りと多いように感じました。でも、こうやって盛ることによって、ルーとご飯の比率を意識しすぎずに食べれるのは良いと思います。人参が星になっているのもなんとなく丁寧さを感じます。

そういえば、今食べログのページを見ていて思い出したのですが、きのこカレーというのは平日限定だそうです。スペシャルではなく、これが隠れ人気メニューなのかもしれません。休日にいったミーハーにはわからないことで悔しいです。

お店の内装も綺麗でいい感じでした。こういうお店をやるのも悪くないよなあ。


茄子おやじカレーライス / 下北沢駅世田谷代田駅池ノ上駅
昼総合点★★★☆☆ 3.5

バンコク満喫の旅(その4:食べ物編)

バンコクで一番楽しんだのは他でもない、食。毎食のように「うまい」を連呼してました。普通のレストランに行くと高が知れているがそれなりに値が張るのだけれど、屋台だとこれだけ食ってこの金額か?という感じのもあったりする。基本的には屋台料理が好きです!写真を中心に掲載していきたいと思います。


ーーバンコク満喫の旅 関連記事ーー

poo-tee-weet.hatenablog.com

poo-tee-weet.hatenablog.com

poo-tee-weet.hatenablog.com

ーーーーーーーーーーーー

 

チムチュム

これは以前のタイ半日滞在のときも食べたお気に入りの料理。日本では無印で自作キットが売っているのを見ただけでそれ以外は見たことがありません。独特の壺を使った鍋料理です。個人的にはタイに行ったらマストEatな料理です。

右側の野菜とお肉を鍋に投入すると旨い。タレは辛い。

ソンブーン

ニセモノもあるみたいですが、ソンブーンの本店で食べました。辛いのはあまりないので甲殻類が苦手でなければ辛いのが苦手な人でも楽しめると思います。日本のツアー客が多いですね。何故か料理の写真がありませんでした。

 

海鮮料理@シーチャン島


これは今回の旅でも1位、2位を争ううまさだった。普通の海鮮ですがどれもうまい。特にチャーハン(この店に炭水化物はこれしかなかったと思う)は蟹とイカが入っていて美味しい。これ食べに行くだけでもシーチャン島に行ってほしいくらい。

3人くらいで食べてもいいくらいのボリューム。

 

お魚。臭みがなくて美味しい。

 

臭みをなくすために葉っぱを入れていたのですね。

 

イカ・サラダ。パクチーきいていてうまい。

 

イカの炒め物。何故かイカばかり。

 

カニ。これも旨い。つけダレがうまかったな。

 

謎の貝。なんとなくやみつきになる味。


ちなみに場所はここです。

ガオマンカイ


こちらは有名どころのチキンライス。残念ながら一番美味しいというピンクのお店は休憩中で入れなかったが、近くの緑のお店で食べても美味しかった。次は時間をチェックしてピンクのお店へ行きたい!

 

勧められたので頼んでみたがいまいち・・。

 

タイスキ

一度も食べたことがなかったのでガイドブックに載っているレストランへ行って試してみたら、屋台料理が旨すぎたか、しっくりこない。お会計をしてみたらいい額だったので、味と値段の不釣り合いも減点ポイント。ツアー客が多い。



その他いろいろ

アユタヤで食べた2つの屋台料理。内臓系がモリモリの麺、豚足ライス、ウィークエンドマーケットでのパッタイなど。

レバーとかいろいろな内蔵が入ったスープ(行ってみればもつ煮)をロールした麺にかけて頂くもの。まあまあ旨い@アユタヤ
 
豚足の甘辛煮をご飯にかけただけのシンプル飯@アユタヤ
 
アソーク駅近くの屋台で朝御飯。のせ放題。

 

ウィークエンドマーケットにて、パッタイ。


本当に美味しい旅でござんした。まだまだ食べたことの無いものが一杯ありそう。

10分で本格タイごはん

味澤ペンシー 講談社 2009-11-18
売り上げランキング : 12237
by ヨメレバ
 

ラオスへ行ってきた その4(食べもの)

1週間のラオスの旅で結構いろんなモノを飲み食いしました。ひとりだとどうしても1食あたりに食べられる種類が限られてしまうので、その辺は友達と行くのと違うなあと感じました。

<ラオス旅行関連記事>

 

poo-tee-weet.hatenablog.com

poo-tee-weet.hatenablog.com

poo-tee-weet.hatenablog.com

 

爽やかラープ

ラオス料理はタイ料理とかと同じような感じです。ラープというのがラオス料理では有名です。これは肉や魚の炒め物にミントやレモングラスなどのハーブで和えたようなもので美味しい。爽やかな感じ。


ヴィエンチャンのLao Kitchenは小奇麗なお店で英語メニューもありいい感じです。こちらがはじめて食べたラープ(鴨肉)。インゲンは茹でられておらず、はじめて生で食べました。

右奥のほうにみえる竹の入れ物のようなものにご飯が入っています。ラオスは世界で最ももち米を消費している国らしく、日本のお米に少し近いです。でもちょっと固い。


こちらは魚のラープ。ノーンキアウの宿にて頂きました。唐辛子が添えられているので、それ自体は辛くないですが、自分で辛さを調節できます。個人的にはお肉のラープの方が好きです。

ビアラオ

毎日ビアラオを飲んでいました。ラオスで売られているビールはこれしかなかったと思う。ビアラオはぬるくなると劇的にまずくなりますが、冷えたビアラオは格別。


ノーマルなビアラオ以外に、GoldやDarkというのもあります。Goldはさっぱりとした味です。個人的にはノーマルのビアラオが好きです。

麺類

ルアンパバーンではカオソイと呼ばれる麺の食べ物があります。少し辛い肉味噌が載っていて美味しい。野菜がサービスで付いてきますが、麺に入れて食べるのかそのまま食べるのかわかりませんでした。僕は麺に入れて食べました。

 

 

 


ヴィエンチャンで食べた麺食。こがなんなのかわかりませんが、薄味スープに鶏の唐揚げを載せて食べます。

その他いろいろ

 


謎のサンドイッチ。ヴィエンチャンの市場でお腹が空いたので食べてみた。中に入ってる白いものは肉でもなく、たぶんタケノコではないかなと思う。味付けもよくわからず、桜でんぶみたいな味・食感のものが入ってました。今回の旅で食べたものの中で一番謎。


現地で入手したガイドで紹介されていた現地人も来るというルアンパバーンのレストランで食べた、あひるの卵の唐揚げ。店の人に進められたけど、中華風な味でこれでもかってくらい卵を食べた。(海外で人におすすめされたものは食べるべきじゃないという教訓を学びましたw)


ルアンパバーンのTraditional Fried Riceというのだったかと思うが、普通のピラフな感じ。

食のことだけでも結構なボリュームになったので今日はここまで。


<ラオス旅行関連記事>

 

poo-tee-weet.hatenablog.com

poo-tee-weet.hatenablog.com

poo-tee-weet.hatenablog.com

 

『カレーライスの誕生』:読めば読むほど食べたくなる、カレーライスについてかなり本気な本。


カレーが美味しい季節になりました。いや、いつ食べてもカレーは美味しい。僕の場合週に1回はカレーを食べている気がする。カレーライスは日本人にとってどんな意味を持つのかを紐解いてくれるのがこの『カレーライスの誕生』である。原本は2002年6月に発行されているらしいが、今年(2013年)3月に文庫本の第一版がでたらしい。

かなり本気だしてカレーについて綴られています。



はじめてのカレー

カレーが日本に広まる歴史は、戦前明治時代あたりから日本に「カレー(Curry)」という言葉が伝来するところからはじまる。日本に言葉としてカレーが紹介されたのは、福沢諭吉によってである。(たしかにこの話はなんとなく聞いたことがある気がする)

おそらくはじめてカレーを食べたと考えられているのは明治期の物理学者の山川健次郎だという。本書でも出されている、『山川老先生六十年前外遊の思出』からの引用を読んでも、相当ショッキングだったみたいだ。

何しろ西洋の食べ物なんて云うものは食べた事がない。あの変な臭がするのがまず第一に困って、船に乗っても食わないで居ると、船の医者が飯を食べにゃいかんと勧めて呉れたが、しかしどうしても食う気になれない。それで私は始めにライスカレーを食って見る気になってあの上につけるゴテゴテした物は食う気になれない。それでその時杏の砂糖漬があったから、之を副食物にして米飯を食し、飢え凌ぎましたこともありました。

日本に広まるカレー と 日本人の特性

カレーというのは元々インドの食べ物である。スパイスは各地方、家庭によって異なるという話はよく聞く話だ。そんなカレーがインドから、当時世界を君臨していたイギリスへ伝わっていく。更にその食文化が日本の港町(横浜や長崎)に伝わることから日本人の口にもカレーというものが食されるようになる。

このカレーが日本に渡った初期の時期には、意外なことに蛙の肉が使われていたり、玉ねぎではなく長ネギが入っていたり、現代の日本人の感覚からは想像もできないような組み合わせでカレーを食べている。本書では「カレー三種の神器」と銘打ち、じゃがいも・玉ねぎ・にんじんがカレーの具材としてオーソドックになり始めた頃を、明治の終わりごろとしている。

今は普通にインド系やネパール系のカレーをどこでも食べれるようになったが、たしかにじゃがいも・玉ねぎ・にんじんという組み合わせは殆ど無い。使っているのも日本のカレールーではないので、別物だが明治後半ですでに”日本らしい”組み合わせを編み出しているのは、日本人の性であろうか。下記引用の中でも「魚類カレー」は今ではあまりかんがられないような組み合わせかつ、当時の日本風に合わせようとした工夫が見られる。

引用

【女鑑】明治二十九年一二二号
「牡蠣カレー」 牡蠣及び其煮汁 玉葱 牛酪 カレー粉 食塩 林檎 クリーム レモン汁
【女鑑】明治二十九年一二三号
「鶏児カレー」 鶏児 球葱 林檎 バタ 栗 スープ カレイ粉 米利堅粉
 食塩

ー中略ー

【女鑑】明治三〇年一二六号
「印度製カレー」 羊肉、鶏肉、こうしの肉 カレー粉 米利堅粉 食塩 球葱 牛酪 スープ 林檎
「魚類カレー」鱸(すずき)、鯖(さば)、鰈(かれい)、あなごの類 スープ(水・食塩) 球葱 林檎 牛酪 カレー粉、米利堅粉
「蝦カレー」 海蝦(いせえび)または斑節蝦(くるまえび) 蒜(にんにく) 米利堅粉 食塩 カレー粉 牛酪 スープ 玉葱


日本文化としてのアレンジ、カレーパンの秘密

これが一番面白かったのだけど、カレーパンって何で揚げているのにカレードーナツとかそういう名前じゃないのだろうと少し思ったことがある。カレーパンはその開発の試行錯誤により、焼くと中に入れたカレー餡が飛び出てしまうという問題があったよう。また当時としては油で揚げるというのがハイカラだったから揚げたという話もある。元は「洋食パン」と呼ばれており、それが自然とカレーパンに変わっていたというのもおもしろい。

カレーパンに限らずこの本では、カツカレーや福神漬がカレーにトッピングされるようになった起原はどこにあるのかなど様々な視点から書かれている。

また家庭でも簡単に作れるようにカレールウの開発がされたこと、即席カレーとして今でも残るレトルトカレーというものの誕生の裏側の話まで、こんなことだったのか!という驚きと爽快感を感じさせてくれる本書。単純に食文化としてのカレーライスの話だけではなく、日本の文化・日本の戦後経済成長とカレーの消費量の相関もあったりとおもしろい観点からの洞察もありこちらも興味深い。




本で読んでる間もますますカレーが食べたくなり、こうしてブログ記事を書いてる今もカレーが食べたくて仕方がなくなる。カレーという言葉自体がスパイスの香りを思い起こし、食欲をそそるくらいまで日本人の胃袋を掴んでいるとも言える。カレーライスがこんなにも奥深く日本の文化に根ざしているということにも再認識させられ、もっとカレーが好きになりました。

あー、今からカレー食べに行こうかな。おいしいカレーと本はこちらの雑誌も。